例の椅子です。
圧締の道具も数に限りが。
だから一度には出来ずに、2時間おきくらいに。
10脚分だから、20本分。
コの字型を二枚積層しなくてはいけないから、コの字は40枚。
急いだって、早くできるはずがない。
試しに削ったもの。この部材のために。
R定規って、ものすごく高価だから。
図面も自分で作成しなくてはいけないのだが、測定のためにも何本も定規を作って。
椅子一脚分のための型。これだけ必要な椅子はそんなにない。
時間がかかるわけだ。
念のため。
型は全部、手描きで書いてバンドソーで切って、手研磨で形を整える。
単純RだけはCADでプリントアウトして、それを貼るけれど。
膨大な手間がここに、そして椅子作りの真髄もここに。
型をもとに作った治具の数々。
悩み抜いて、工夫を凝らした治具も。
出来上がった椅子には全く見えてこない副資材の数々。
まさか数時間でできるはずがない。
これが椅子作りなのだ。
本当に利益を出すのは難しい。
ちなみに、普通の箱モノならばほとんど治具を製作する必要はない。
じゃあなんで椅子を作るのか。
それは、ただ椅子が好きだから。
椅子を作らない家具屋になりたくないし、作らないは作れないとほとんど同じ。
相談されたら逃げたくない。
そう、やっぱり、やせ我慢なところはあるけどね。
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