明けましておめでとうございます。
2013年になった。
日々が過ぎるのは本当に早くて。
2012年は。
この年も、全力で走り抜けたと思う。
勤めていたころも毎年確実に成長を実感していたが、比べ物にならない。
夏以降の忙しさは半端ではなく、ブログの連載も激減、ホームページは更新不能に。
途切れることなく製作の依頼を頂き、沢山の家具を製作させてもらえた。
そしてとても大きなこと。
工場の引っ越しをすることができた。
Bacanaとのシェアファクトリーという体制そのままでの移転。
もはや機材を購入して操業していたBacanaに、後から家賃折半という形でシェアさせてもらう。
そして2年半で、今度はGCWが機械の移動、配線などの電気工事、トイレの新規設置費用などの移転費用を負担する。
今の段階で、工場の建坪80坪のツーフロア、エレベーター付きの工場に移転できるなんて。
とてつもない程の生産能力を余したまま、今後の可能性は計り知れない。
僕にとって、シェアという選択肢が無ければ独立しなかったかどうかはわからない。
しかし、家具屋に勤務しながら独立資金を貯金するなんて不可能だ。
僕は全国の競技会で優勝した後に入社し、人生の関心の大部分を家具産業に向けて生きて、
業界からは技術的な評価ももらっていたと思われるが、妻と双子を扶養していた最終年収で260万円では生きていくだけで精いっぱいだ。
そういう意味で、独立に向けて情報収集の初期段階でBacana原くんの方からシェアの申し入れをしてもらったことは本当に有難かった。
だから今度は出来る限りGCWが負担させてもらうことになったのだ。
ちなみに、余力があっての移転ではない。
僕も新規に借入をしたから、これでめでたく多重債務で、家賃などのランニングコストも上がる。
Bacanaと共に火の車二台で走る事になるのだから、この工場はよく動く事になると思う。
2012年は、工場など生産体制を確固なものにするために大きな投資をしたが、札幌で2度の展示会や新作の開発などの投資も大きかった。個人経営程度の貧弱な経営では傾くほどにのめり込んでいる椅子の開発も継続中だ。
かけた時間分の収入にはつながらない見込みの針葉樹の事業も、遊びというには大変な負担だった。
儲かるとか儲からないとかは後で考えることにして、声をかけてもらった案件には出来るだけ応えようと思った。
すると、あっという間に一年が過ぎた。
残念ながら貯金通帳は去年とほとんど同じだが、この一年は大きな財産を築いた。
沢山の新規デザインの依頼も頂き、その経験が増したこと。
オリジナルの製品もラインナップを拡充してきたこと。
そして沢山の人に出会って、理解と協力を頂いたこと。
さあ、2013年、新しい年。
今年はなんとかスタッフを一人は迎えたい。
もっともっと沢山の人に自分の家具を見てもらいたいし、あまりお待たせせずに届けたい。
届いた年賀状の中には、カンデハウスの長原さんからも。
僕ら二人を旭川家具の新しい顔だと嬉しい言葉が。
僕は勤めていた会社に一生をかけてみたいと思うようになったころから、旭川家具の歴史などの本を読み、それからというもの猛烈な旭川家具の信奉者だ。産地形成ということへの関心はとても高い。
数年前の市のセミナーでの最後の発表会での僕のタイトル、「旭川をものづくりの楽園に」は本気である。
33歳で経営者になると言っていた。
今年がその年、人を採用していくことで近づくだろう。
しかし、道を誤らないように慎重に。
ものを作る理由をしっかりと見極めて。
効率良くとか、簡単にとか。この方が儲かるとか、楽だとか。
家具をつくる事に「慣れて」しまわぬように、感情を麻痺させぬように。
子どものような敏感な感情を持ったまま、だけども焦らずコツコツと、しっかりと良いものを製作して月日を積み重ねたい。
新しい一年もよろしくお願いします。
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