2012年6月12日火曜日

「椅子と絵の対話」

「椅子と絵の対話」という展示が旭川美術館で。




僕が製作を担当した椅子も2脚展示されている。
旭川家具の歴史に、自分の仕事が記憶されて残ることが嬉しい。


思えば、会社の仕事とは別でという指示のもとで、仕事が終わってからの悲惨な製作現場だった。
手伝わせろとの指示で、若い後輩への謝礼と日々の食事代にも満たないくらいのわずかな報酬。NCなどの外部発注も禁止。もちろん自前の設備は旧式の最小限の汎用機ばかり。納期が無く、一月程で200時間近くの時間外労働。


補給も装備も無く、気合いで進め進めとはかつての日本軍か。



まさに血と涙と、それぞれの作品を担当した仲間との絆と、歴史に残る仕事をするのだと言う気概、気合い、魂、そして強い怒り、憎悪で出来た椅子が。


美術館に、しっとりとライトを浴びて、、、。



ぜひ、見に行って欲しいです。





そして。

旭川の造形デザイン科を卒業してもう10年以上経つ。
共に学んだ先輩も仲間もみんな、その多くがこの業界から離れた。

仕方のないことだ。


そんな中でも、同期の仲間で勤続10年を達成したのが2人。
そして一級上の仲間が、ある会社の工場長に。

同窓の仲間で、企業の工場長クラスに就任したのが、これで4人目だろうか。

本当に誇らしく思う。



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