2012年3月7日水曜日

木目

デスク製作中。

脚を例に少し、木目の話。


ナラの角材。




タケノコ状の木目が見える。この木目を板目という。




同じ材の横の面。真っ直ぐな木目。柾目という。
ナラ特有の斑も見える。斑は柾目に表れる。


この材の切断面。
なんとなくわかるだろうか。左下の方向が、丸太だった時の芯。

そう、板目と柾目は、丸太から板の挽きだし方で変わるのだ。
年輪の同心円に対し、放射方向にカットした面(左上の面と右下の面)が柾目に、
接線方向にカットした面(右上の面と左下の面)に板目が表れる。

つまり基本的に、板目の面の横の面は、柾目となる。
板目の面の裏は板目。


もう説明が面倒になってきたから、特性だけ。

木材は吸放湿で伸縮するが、板目は柾目の概ね2倍動く。繊維方向では20倍。
板目材は反るが、柾目材は理屈でいえば反らない。

丸太から柾目を切り出すと、取れる材の量が少ない。

外材に柾目材は無い。



面白いよね、木材。




テーブルなどの脚。
たとえば正面は柾目、横は板目、板目ならタケノコを上向きにといった具合にそろえる。

椅子ならば。
木目が切れないように、幅広の材も多いし、後ろ足は板目材から取るのが普通。
ということは、正面には柾目がくる。

ならば前足がたとえ角材でも、正面は柾目にするべき。

とかいろいろと。

仕入れた材や状況によって、柔軟に対応するものだから、必ずしもではないけれど。



などなど、実は気を使っていることが沢山。
なにも考えずに作業すれば楽なもんだけど。









組んだデスクの足回り。

我ながらシビれるフォルムだ。

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