2011年2月28日月曜日

札幌 YUIQ  バターナイフ製作講習

昨日、札幌 大通BISSEの3階で、バターナイフ製作の講習会を開催した。

YUIQで開催中の「旭川クラフト展」のイベントの一環。
盟友、KANTO 石津に協力をお願いして、講師2名で臨んだ。

この企画をしてくれた叶多プランニングの平塚さんが、ご友人にもだいぶ声をかけてくれたそうで、のべ21名の参加があった。

予想以上の受講者の多さで、情けなくも浮足立ってしまって、お客さんに迷惑をかけてしまったかもしれず、申し訳ない思いもある。
だけど僕自身、とても楽しむことができた。

受講生の方と、ものづくりをしながら話をすることがとても楽しくて。
平塚さんのお知り合いの方が多いからか、素敵な人たちばかりで。

ウェグナーのザ、チェアを自宅で使っているという方もいて。初めて実際のユーザーに会ったと思うけど、彼の物腰、言葉使い、表情、雰囲気、本当に素晴らしくて憧れてしまった。

旭川から、TOMONIのナオトさんも様子を見に来てくれて、しかもなぜか作ってるし。
課外活動家のAISU タイスケくんも札幌に用事のついでに寄ってくれて。

何か、うれしくて。
仲間が集まってくれて、初めて会う色々な人たちと、一緒になってものづくり。

日当たりの良いあの会場は、とてもシアワセだった。



また、叶多プランニングの平塚さんとは、昨年の旭川木工キャンプで会ったことはあるが、ほとんどどんな方か知らなかった。
だけど講習のあとも事務所にお邪魔していろいろ話を聞かせてもらって。

エネルギーと行動力がすごい。仕事や人生を全力で、そしてとても楽しんでいるようだった。思わず、一緒になって何かをやりたいと思わせる魅力がある。
スタッフの山本さんも、年も同じくらいで素敵な印象。
皆さまとお酒でも飲みながらもっと話をしたい気分だ。



今日は札幌の常連のお客さんから、テーブルの依頼があって打ち合わせ。

毎日楽しく忙しく。シアワセだ。

2011年2月27日日曜日

秘密

さて、秘密だけどこんなものが。



こんなものも。



そしてこんなものも。


うーん、結構でかい、秘密だけど。


こんなことしてるうちに、資金がもうあとわずか。ヤバイ。
今月はケガ&体調不良で稼働少ないし、こいつを早く終わらせて収益事業を再開せねば!





2011年2月24日木曜日

同窓の仲間たち

昨日、僕らの母校、旭川高等技術専門学院 造形デザイン科の卒業生で当別の 旅する木 須田さんと 新琴似の KANTO 石津さんが 、あと、北海道大学の前田くんが訪ねて来てくれた。

まだ新しかったあの学校も、もう14回目の卒業製作展で、それを一緒に見に行ったのだ。

ちなみに、須田さんが2期生で、僕が4期、石津さんが6期、ファクトリーメイトの原くんが7期。
なんだかんだ、独立して、家具製作に命をかけて精力的に活動しているのはこのメンバーでほとんどだ。

須田さんは、僕が学生の時から交流会で会ったことがあって。とても気さくで愉快な人、なぜかその場の中心にいつもいたような気がする。
そんな須田さんが、旭川の家具メーカーを辞めて札幌の建築会社に転職する送別会のときに、その思想を聞かせてもらって以来、僕が最も尊敬する先輩である。 

石津さんは僕の3つ年上の後輩。彼が学生の時からの仲で、やはり彼は最初から違っていた。
その当時から、独立すると宣言していて、どこで、どんな家具を作りたいかのイメージを持っていた。適度に適当で、根はまじめで熱心、話も愉快でずっと親しくしてもらっている。


もう10年も前の駆け出しで下積みのころから知っている仲間が、みな独立して一つのところに集い、一緒に母校の展示会を見に行くっていうことが、とても感慨深かった。

この業界、苦労多くてなかなか儲からない業種だけど、このメンバーは下を向かない。苦しくても常に前向きで、楽しむことを忘れない。

こんな仲間たちと会うと、心に栄養がつくように感じるものだ。胸の奥が熱く、ヤル気がでる。

僕の母校の卒業式のとき、誰かエライ人の話で、この学校を卒業して得る財産は、この学校で学んだことよりも、志を同じくする沢山の仲間と出会えたことなのだ、とのあの話、まさにその通りだなと思う。


後に続く後輩たちには、楽しく一生懸命、家具作りが面白いことを見失わないように、そして沢山の有益な人との交流をするようにアドバイスしたい。

2011年2月19日土曜日

玄関収納製作中

さて、昨日から加工している玄関収納。

昨日あけた穴に、金物を一個づつ打ち込む。



そして組み立て。
内部ポリ、外はナラ。


あと箱ひとつ組んだら、扉だな。

2011年2月18日金曜日

棚ダボ

実は、去年の秋口には話を頂いていた仕事だったのだが。

とても応援してくれているので、仕事の切れ目にやってくれればいいからと言ってもらっていて。
特注で、業者からの依頼も受けていると、仕事の波はどうしてもあるもの。その申し出を有難く思っていたが。

ずっと切れ目なくなんとなく忙しく、ようやく着手することができた。


玄関の壁面収納。おもに靴を収納するものだ。
雪国だから、冬はいつも雪の付いた靴や、雪かきをするとき用の長靴がある。

それらは雪がついているので、乾くまで出しておこうとなり、結局いつも玄関に靴類が出しっぱなしになってしまう。
そこで、箱の地板を抜いて扉をつけ、帰ってきたらそのまま扉の向こうに収納してもらうようにした。
また、水気や汚れが付きやすいので内部はポリ板、扉だけはナラ天然木練りつけ。

つまりカラーボックスに、見栄えの良い扉をつけたようのもの。使いやすくコストも下げられる。

まあ完成したら写真を載せるので見てください。



で、その加工工程の一つ、棚ダボあけ。

壁面いっぱい収納で、棚板が30枚もあるから、可動させるためのダボ穴も大量になる。

さてそこで、実はあまり一般の人は知らないことなので。

実は家具業界は零細ばかりなので、量産家具工場でなければ多くの会社でこれをひとつひとつあけているのだ。



こうやって、ルーターで。細かく棚板を調整できるように30ピッチであけているわけだけど、つまり30ミリづつずらしてあけ続けるのだ。

量産の家具屋なら、いっぺんにバサッとやる機械があるのだが、刃物も沢山必要になるしセットが大変。

きっと零細家具屋はみんな悩んでいると思う。仕事とはいえ、大変だなと。
また人によってやり方もいろいろ。
間違えやすいし、ベニヤで型作って印して、インパクトドライバにキリつけて全部手であける人もいる。

そしてこの後には全部の穴にオニ目を打ちこまなくてはいけないのだ。


ということで、僕らの作った家具の棚板の位置を変更するときなどに、ちらっと我々作り手がひとつひとつ丁寧にあけたんだななんて思ってみたら、無機質な量産品を使うよりもずっと、日々の生活に彩りが出るのではないだろうか。

2011年2月17日木曜日

抜糸

今日ケガの抜糸をした。

今のところ、なんとか皮一枚でふんばってくれた指の腹から先の肉も着いているようで、そんなに短くならずに済んだ。


まだ何かの拍子に激痛を感じるが、大丈夫。
なんせもう何も薬も付けなくていいって言うし、消毒もいらないは先週から。カットバン貼っているだけだし。


しかし運が良かった。巻き込まれて引っ張られていたら、がっつり無くしたと思う。化膿することもなく、指先の肉も生きそうだし。


そして沢山の方々から気遣いや励ましを頂いた。
深く感謝するとともに、ご心配をかけたことをお詫びします。

おかげさまで経過は順調で、僕自身も気持ちを落とすこともなく前向きで、心も体もますます漲っていくようです。


これまでと変わらずにものづくりを続けていける。もっと注意深くならなくてはいけないけど。

2011年2月14日月曜日

細部

この前やった仕事の細部。サイドテーブル。
手間かかるだけあってカッコイイ。
ちなみに、幕板は接合部が持ち出して脚と接合している。ということは、もともと材料は接合部の線まであったということ。
このフォルムを実現するためには贅沢な材料使いをしなくてはいけない上に、より多くの手間がかかるので、簡単に見えるかもしれないこの形状は、とても高級なのだ。

2011年2月10日木曜日

天板

数日前に出荷したものだけど。


北海道産のナラの天板。

まだ塗装をしていないけど。

すごいカッコ良いい。着色オイル塗ったら最高だと思う。

ちなみにお客さんが自分で塗りたいのだそう。かなり苦労すると思うけど、きっと一生大事にしてくれるだろう。

それにしても、この節や材の濃淡がたまらない。
自宅でも使っているけど、むしろ節の辺りや特徴的な木目のところが気に入っている。気が付いたらなでたりしているくらい。

どうしてあまり世の中に出ていないのかわからない。
まるで工業製品みたいにキレイな、キレイすぎる柾目なんて面白くないのに。

かとおもえば節だらけでカントリーな感じになっちゃうし。


こんな素晴らしい材料、普通の家具屋ならどんな風に使ってしまうかわからない。

材料のためにも、こんな天板が素敵であることを沢山の人に伝えて、僕がしっかり作って届けなければと思う。

2011年2月7日月曜日

パーティー

あんまり忙しいから、みんなにお手伝いをお願いした。

昼過ぎには、 ケガの様子を見に来てくれたクラフト日陽さんに、そのまま数時間手伝ってもらった。なんだかんだ時間のかかる作業だったため大助かり。ありがとうございます。


夜にはまた応援部隊が。


800角の店舗什器が10台を、4日くらいで仕上げないとっていう仕事。
みんなそれぞれ経験を積んでいて、どの会社にいてもリーダーやれるようなメンバーだから、みんな先、先を読んで作業する。
だから、自分が作業していて、終わったらもう次の段取りをしていてくれたり。
また、自分の手が空いたら、今度は逆に誰かの資材を用意したり、機械をセットしたり。

どんどん作業が進む。

一人で完結させる仕事もいいけど、たまにはこういうチームの仕事も楽しい。しかもそのチームがまるで選抜メンバーみたいだからたまらない。


ずっと仕事をしていたいぜ!

2011年2月6日日曜日

毎日仕事

さて、左手中指の、爪3分の1弱を残したくらいから切断しちゃったけど。


今日も工場は鋭気稼働中!!


強力な助っ人にも来てもらい。
彼は、とにかくみんなで楽しく体を動かすこと、仕事することが大好きという稀な人。
そんな気持ちでずっと家具作りをしてきているから、彼は当然腕も良い。

ELLEGARDENなんか聞きながら、数物什器を皆でスピード感を出しながら取りかかっている。
この活気が伝わるだろうか!!


なんだかケガもすぐ治る気がしてくる!(短いけど)

2011年2月5日土曜日

散々

2月3日は下痢と発熱。だけども、例のメープル材引き取りに来るっていうから工場で待機。
少し作業したけどだるくて体がこわくて、ほとんど事務所でじっとしていた。

4時半まで待って、結局来ないし限界のため自宅に撤退。チクショー、あの営業マン、、、。それならもっと早くに帰ったのに。


そして2月4日。
納期無いのに前日休んだから、体調回復していないけど、少し早くに出勤して作業。
なんとかその日中に終わらせたいと頑張っていた午後8時50分頃。

小さい材を手押し鉋かけていて、削りしろがおおいなと危ないなと思ったら。

ビッと左手を突っ込んだ。
あー、やった、無くしたな、と思って恐る恐る手のひらを見る。

一応全部あるけど、中指が異常な感じ。返すと爪の根元あたりから血まみれ。でも中指一本のみ。


てことで病院へ。


少し短くなった。
そして、残っていた指の腹の皮が壊死してしまったら再手術。で、もっと短くなる。


はあ、参ったぜ。

2011年2月2日水曜日

さて、例のIFDAの試作の製作に入っていくことに。

そうそう、沢山きた材料は、なんとか引き取ってもらうことになった。
なんでも僕の頼み方が悪いのだというのが向こうの言い分。困ったものだ。



この巨大な材料をバラしていかなくては。超重い。
でももしかしたら、こんなメープルの80ミリなんて厚板は2度と触れないかもしれない。

これが立方55万ってことは。
丸のこの刃は厚み3ミリ。切るとその厚み分だけ粉になる。
材の幅は300ミリ。

一回切るたびに、のこ目の分の40円分の材料が木くずとなる。割れ入ってるところ40ミリ捨て切りしただけで、500円。

チクショウ、なんて歩留まりが悪い職業なんだと思ってしまったり。
しかもこれ、ろくろで挽くからほとんど粉にしてしまう。高価な粉を買ってそのまま捨てるようなものだ。


でも旭川の家具業界を挙げての一大イベント。ケチに何枚もはぎ合わせるなんてみっともないかなとの業界への思いでがんばってみた。


すごい塊。

でもこの端材で何か作りたいなとワクワクしちゃったり。
厚み生かして彫刻的なものかな?

暇は生活を脅かすけど、楽しみでもあるのはこういうわけで。


ところでIFDAの試作は、2次審査が終わるまでは秘密なのでこれ以降は非公開にします。