2012年11月26日月曜日

旭川家具の支え

札幌のSYMBIOSISでの展示会も無事終わった。


お越し頂いた皆様、ありがとうございました。

訪ねてくれた友人、知人の方々、ありがとう。


展示会の楽しさの一つは、知り合いのみんなにも会えることだ。
もちろん仕事だし、売り込みもしたいけど。

応援してくれてるみんなに僕の仕事を見てもらいたいし、説明したいし、近況を報告したいし、聞きたいし。



今後もよろしくお願いします。









さて。
今年も旭川の工芸センターで木工スクールが開催され。
椅子の講習だ。

全部で7回、本当に悔やまれるが2回欠席してしまったが、今日がその最終日だった。



今年も講師は木魂の服部さんと、工房橅の中村さん。


今年もとにかく楽しかった。
勉強になった。

日本有数の家具メーカーの技術の中枢だった人が、まさに惜しみなく情報を提供してくれるのだ。

それも大変な準備をして。

僕は勤めていた時には神戸の大学に講師として行ったことがあったが、その時でさえ大変な労力だった。
どうやったら理解してもらえるか、どんな質門がくるか。どんなサンプルを作るか、どんな順序で進めるか。

情熱が無いと、こんなに緻密に準備なんて出来ないんだ。


また、それが工芸センターという市の機関が開催しているということ。

今回も11時近くまで残って話していた事もあった。
工芸センターとはいえ、市の職員が最後まで付き合ってくれるのだ。

工芸センターにはそんな気持ちのこもった、地場の木工という産業支援に情熱を注げる職員が沢山いる。また、そういう文化が根付いている機関なのだ。


こんなことって、奇跡的だと思う。


旭川には工業技術センターという鉄工関係の支援施設もあり、僕は真鍮の金物の開発の協力を依頼したことがあったが。
民間の工房を紹介するだけという、一歩も二歩も踏み込む工芸センターとは根本的に姿勢が違うと感じた。


だからこそ、工芸センターのような積極的に民間を支援するという文化を持った市の機関は、旭川や旭川家具にとってまさに財産であり、宝物だと思う。

また、旭川家具の若手に、自分の経験の全てを伝えたいなんて気概のある職人がいるということも、大変な財産だ。


僕は、しっかりとそれを受け止めて引き継ぎ、さらに発展させてまた次に伝えたい。

さしあたっていい椅子を作って、作り続けて報いたいと思う。

2012年11月24日土曜日

新居紹介

引っ越し後の新工場の紹介を。
 

 

いつの間にかすっかり冬。
雪かき大変だな。


2階倉庫部分への搬出入の為のエレベーター。
僕らがこんな設備の付いた工場に引っ越せるなんて、、、。

外っていうのが難点。雨、雪、、、。


入口からなかを覗く。


自慢の青い床。80坪の工場。


広々。これがこれからの僕らの戦場。
家具作りし放題だ。


現在の最大の悩み。
この時期鉄工屋さんの繁忙期で、煙突工事に来なくて薪ストーブが稼働できず。

だいぶ値切ったものだから、いつになったら来てくれるものやら。

壮絶な寒さに、貸して頂いたパネルヒーターで立ち向かう。
一日18リットルの灯油をがぶ飲みし、しかし工場は暖まりきらない。

終日一ケタ温度での作業を強行中。
21世紀の、世界でも先進国での話です。


工場ど真ん中、2階倉庫内に設置した事務所への梯子。
アジトっぽい。


そんななかでも製作はコツコツと。



50万円をかけたトイレ。
泣けるぜ。

配管と便器のみで、他の部分は全て自分たちで。
時間が無いからとりあえず壁で囲って、ドア付けて。

そもそも、隣にいる大家さんのトイレ貸してくれるって話だったのに。
こっちが引っ越す気になったらやっぱりヤダって、トイレ自分で付けてくれって。

トイレ一応でも出来たら、大家さんトイレ貸してくれって勝手に使って。
そもそも工場が南北に繋がってるからって、大家さん勝手に工場内を道路のように行き来して。

おはようございます、って僕の挨拶に、おうって手を挙げて。

爺めっ、と思いながらも憎めない大家さん。



反対側の出入り口。

旧工場は完全に北向きだったら、憧れの南側、太陽の光。


逆側ファサード。
左手に大家さん建築のボロ小屋。右手には大家さんのトラックの駐車。



気を取り直して。
エレベーター側入り口横から、2階への階段。

手すりが右側にあるのは完全に謎。

階段凍って滑るだろうし、危ない予感。




階段登りきって。
ああ、もうこんな季節なんだな、薪ストーブも無いのに。




2階内部。
この扉が全開してエレベーターに。

扉は隙間一杯の鉄板だから、まあ2階は外みたいな寒さに。



このビニールの隔壁の内部が事務所。
悲惨な感じが、しかし今は気に入っている。

初めての取引で訪れたベテランの経営者が、なんだか懐かしいよと目を細めて。


旧事務所の入り口ドア。

ファンヒーターを、FFストーブみたく設置して。
もちろん排気は内部、吸気のみ外部。




振り向けばあやしい一角。


そう1階との連絡梯子。

寒いとはいえ、全力で頑張っているストーブの熱が、この穴から上がってきてしまうので閉めている。

熱気球が浮くのもうなずける勢いで、風が上に吹き抜けるのだ。





新工場のご紹介でした。


床塗りから事務所の設置、トイレの設置、物の移動、、、。
あっという間に一か月が。


昨日は結婚記念日ということもあって、9月16日以来の一日休暇を取ったが。

もう毎日やることが山積みで、深夜までここで過ごす日々。

展示会もあって大忙しで。



デザインしたり、図面を書いたりが大幅に遅れています。

お待たせしてしまっているお客様の皆さま、製作を楽しみにして頂いている皆様、大変申し訳ありません。


ようやく新しい工場にも慣れてきて、作業もはかどるようになってきました。

今年もあとわずか、最後まで走り抜きます!





そしてスタッフ募集、見習い募集中です。

















2012年11月15日木曜日

MADE IN JAPAN展

札幌、MADE IN JAPAN展に出品中です。




space SYMBIOSIS札幌市中央区南2条西4丁目10-6
SYMBIOSISビル 1F(西向き)

詳しくは http://www.mijapan.info/









17日と25日は会場にいる予定です。
お時間のある方はぜひ。




デスクは今回の新作。
デスクワーク時はイライラしたりで脚を組みかえたりが多いので、
脚の空間を大きく取りたいために一般的には多い天板下の引き出し、幕板をあえて無くして。

その分、天板下の内部が晒される為に裏側もきっちりと仕上げて。
引き出し部も、天板奥行き600に合わせずにあえて400に。

横から見た時に視線が透けて軽やかに見えるように。

いつだって軽快さを意識して設計している。


一緒に展示させて頂いている他の製品も素敵なモノばかり。

ちなみに佐渡のみそ屋さんは、旭川の技専で共に家具作りを学んだ仲間の嫁ぎ先。彼女も最初は家具メーカーに就職したのだが。
こんな形で共演できるとは思いもよらず、本当に感慨深い。





引っ越しと展示会が重なって超多忙で。
毎日深夜1時2時まで、もうずいぶん休みも無く。

設計などのヘッドワークが滞りがちで、沢山のお客様にお待ち頂いていて本当に申し訳ありません。
新しくデザインを起こす余裕があまりなくて、かといって適当にこなす事もできない性分なのです。



スタッフ募集。見習い募集。




2012年11月2日金曜日

いよいよ

ようやく引っ越しも落ち着いてきた。

とにかくご飯の時だけでも暖くに食べたいし、二階の窪みに事務所を仮設して。
旧事務所の入り口ドアだけを移設して、壁はビニールで、電灯を配線して。

まさに掘っ立て小屋。

先進国とは思えないような感じだけど、得難い経験を積んでいるとおもう。


さて、これからあと20度くらいは温度が下がるけど、乗り切れるか

さて、不手際は沢山で。
まず電話。転居に伴う電話線工事が、連絡してから二週間もかかるとは知りもせず。
来週まで電話はつながりません。FAXも不通です。

同じ理由で、ネットもきれたままです。
メールはiPadで見れるけど、ブログに写真をアップロードはできない。

電気も、困ったことが。
工場の配線を依頼した電工屋さんとのコミュニケーション不足からか、転入の手続きができてなくて。だからもちろん契約アンペアも低くて、蛍光灯を全部つけただけでブレーカーが落ちる。
こちらも来週に工事。


それでもこれでなんとか工場を稼働させることができそうだ。

沢山のお客様にご迷惑をおかけしています。
長らくお待たせしてしまっています。


より良い環境で、より良い家具を作ってお返ししたいです。


2012年11月1日木曜日

未だ引っ越し中!

まだまだ引っ越しのただなか。

もう何日目だろう、早く思いっきり仕事したい。


みんなにお手伝いをお願いした週末の二日間には、のべ20数人の方々が応援に駆けつけてくれて。

本当にありがとうございました。

みんな忙しいのに、2時間くらいでも良ければなんて言ってくれて、時間を作って来てくれて。
ちょっと様子を見に来たって差し入れを頂いたり。


来てくれたことがとても嬉しくて、みんなでする作業も楽しくて。



月曜からもずっと引越し。
毎日こんな時間まで、、、。


不手際もあって、電話とネットも不通で。
ストーブも2週間くらい使えない。


とにかく頑張って、まずは工場を再開させなくては。
がんばろう。