いよいよ明日から展示会に出発する。
会期中はずっと茅ヶ崎にいます。
工場には誰かいるので、ご用の方は今まで通りにご連絡ください。
ただ、電話の音は機械の音で良く聞こえません。辛抱強くベルを鳴らしてください。
メールも受信できる状態にはありますが、返信などは遅くなってしまうかもしれません。
展示会には新作も数点発表します。
お楽しみに、ぜひ会場まで足をお運び下さい。
2014年1月31日金曜日
2014年1月28日火曜日
あれから
ある日、家に帰ると。
遠くに住む祖父がいて。
「あれ、来てたんだ。」
ふと気づくと、奥に母方の祖母が。
違和感。父方の祖父と母方の祖母が一緒に、何か変だな。
そうか、なにも知らんのか、、。
と、祖父、押し黙った雰囲気。
はしゃいだ妹のエレクトーンが痛々しい。
もう何も聞けない雰囲気に狼狽えながら部屋を出ると、普段男らしさを追求しているかの様で、常に涙を拒絶していた次兄が目を拭っていて。
尋常じゃない事態の予感。誰か、どうかしたのか。ここに居ない誰か、、、。
自宅で何を待っている?緊急性はないの??
しばらくの後、母と長兄が。
大きな箱と数人の黒服と共に、玄関に。
ああ、そうか、そうなのか。
涙が、涙だけが。もう、全てが涙で。
20年前の3月。僕は13歳だった。
父の遺書は、その時に見ただけだ。よく覚えていない。
命日もちゃんと覚えていない。
日記などに目を通した事は一度も無い。
理由もよく知らない。
ただ、僕は職業だと思った。
父が自分の職業を心から楽しんでいるようには思えなかった。
むしろ、苦しんでいたように感じていたから。
当然ながら、彼の死は残った家族に大きなインパクトを与えた。
価値観の大崩落が起こった。
でもそれは僕にとって解放でもあった。自分の人生を自分の手にしたようでもあった。
僕は、国公立の4年制以上の大学に行くと定められていたと感じていた。
お勉強はそれなりに好きで得意だったけど。成績の為の勉強は終わりがなくて苦しかった。
学校の毎朝が苦しくて、でも美術の授業の日の朝だけはワクワクして目覚めて。
毎日が、美術の授業の日の朝のようにしたい、そんな仕事をしたい。そうじゃないと僕も生きていけない。
悲しい事は、経験したくないけれど。
今でも、仕事中や運転中に涙が出る事もあるけれど。
忘れる事も乗り越える事もないまま受け止めて。それも含めて僕が存在しているのだから。
命がけで仕事をする前に、もう一つ命を費やしている。
遠くに住む祖父がいて。
「あれ、来てたんだ。」
ふと気づくと、奥に母方の祖母が。
違和感。父方の祖父と母方の祖母が一緒に、何か変だな。
そうか、なにも知らんのか、、。
と、祖父、押し黙った雰囲気。
はしゃいだ妹のエレクトーンが痛々しい。
もう何も聞けない雰囲気に狼狽えながら部屋を出ると、普段男らしさを追求しているかの様で、常に涙を拒絶していた次兄が目を拭っていて。
尋常じゃない事態の予感。誰か、どうかしたのか。ここに居ない誰か、、、。
自宅で何を待っている?緊急性はないの??
しばらくの後、母と長兄が。
大きな箱と数人の黒服と共に、玄関に。
ああ、そうか、そうなのか。
涙が、涙だけが。もう、全てが涙で。
20年前の3月。僕は13歳だった。
父の遺書は、その時に見ただけだ。よく覚えていない。
命日もちゃんと覚えていない。
日記などに目を通した事は一度も無い。
理由もよく知らない。
ただ、僕は職業だと思った。
父が自分の職業を心から楽しんでいるようには思えなかった。
むしろ、苦しんでいたように感じていたから。
当然ながら、彼の死は残った家族に大きなインパクトを与えた。
価値観の大崩落が起こった。
でもそれは僕にとって解放でもあった。自分の人生を自分の手にしたようでもあった。
僕は、国公立の4年制以上の大学に行くと定められていたと感じていた。
お勉強はそれなりに好きで得意だったけど。成績の為の勉強は終わりがなくて苦しかった。
学校の毎朝が苦しくて、でも美術の授業の日の朝だけはワクワクして目覚めて。
毎日が、美術の授業の日の朝のようにしたい、そんな仕事をしたい。そうじゃないと僕も生きていけない。
14歳になったころには、ものづくりの仕事に就きたいと思っていた。
茅ヶ崎の山の中で育った事もあって、木を素材としたものづくりを。
まずは木工全般を学ぶために旭川に。
でもそれは、茅ヶ崎を脱出したかったからでもあって。
父の死後、家族は精神的結束が完全に失われて。
永遠に喪に服すかのようで、いつも心が雲で覆われているかのようで。
暗く苦しかった茅ヶ崎での最後の5年間、中学と高校の時代、もちろん楽しい思い出も一杯だけど。
ほんの数年の間だけ旭川にいて、また茅ヶ崎に帰ろうと思っていた。
家具屋として最短距離を走って独立して、故郷に錦を飾りたいと思っていた。
思えば、何の後悔も無い。
ずっとその時その時で最善を尽くしてきた。
旭川に来た事、家具屋になろうと決心したこと。
東川のメーカーで経験を積ませてもらった事、技能五輪の国際大会で負けた事、23歳で結婚したこと。
埼玉の家具屋に修行に行こうと思った事、慰留してもらった事。
勤めていた会社を承継したいと決心して全力で仕事に向き合った事。
双子が生まれて、会社を辞めたこと。
転職を本気で検討した事、だけど家具屋に戻ろうと思った事、旭川で独立した事、工場シェアしたこと、そして統合した事。
全て必要な事だった。
そしていつの間にか家族の心も戻り、僕が茅ヶ崎に帰れば時間を無理にでも取って集まってくれる。
そしていつの間にか家族の心も戻り、僕が茅ヶ崎に帰れば時間を無理にでも取って集まってくれる。
そんな経験を積んで、僕は強い自信を持つ事ができる。
完全に自己肯定できる自分のきっかけは、家具屋という職業を手に入れる事ができたのは、父の死があったから。
悲しい事は、経験したくないけれど。
今でも、仕事中や運転中に涙が出る事もあるけれど。
忘れる事も乗り越える事もないまま受け止めて。それも含めて僕が存在しているのだから。
命がけで仕事をする前に、もう一つ命を費やしている。
あれから20年、旭川に渡って15年、大きな節目。
故郷での初の個展は、僕にとっては大きな意味があるのだ。
2014年1月27日月曜日
撮影
いよいよ今週末から個展。
それに向けて、昨年からブランディングを進めていて。
ロゴの刷新やホームページのリニューアルも。
それに、コンセプトブックも製作することにしていて。
デザイナーにお願いして、カメラマンやコピーライターの方にもお願いして。
その撮影場所に、ずっと昔から僕を応援して頂いている方のご自宅をお借りして。
ずっとお世話になってきたけれど、ここ一番でもお世話になれたことが、なんだかとても嬉しい。
恩返しは、相変わらず一生懸命家具作りをする以外思い当たらないのだけど。
素晴らしいロケーション。
厳しい自然の中、こんなに美しい景色の中にご自宅があるなんて。
デザイナーとフォトグラファー。
カッコいいなぁ。
制作完了が楽しみだ。
そして通常業務。
自分での撮影。スタジオにしている隣の倉庫は、火の気がまるで無いので。
大家さんに借りたジェットヒーター。
値上がり中の灯油を、ガブガブ飲み込む。
寒い、寒い。
カメラも、いいやつ欲しくなるな。
2014年1月23日木曜日
北海道新聞
北海道新聞の旭川、上川欄に掲載していただきました。
いつかは故郷に錦を飾りたいと思い旭川に来て15年も経ってしまったけれど。
いよいよその時を、北海道では断然の有力紙である北海道新聞に記事にしていただき、華々しく後押しをして頂いた。
そして記事を見たよと同業や資材屋さんからも沢山の応援を頂いた。
お祝い、といってもう引退した勤め時代の工場長も激励に来てくれて。
いちおう円満に退社させて頂いたとはいえ、元の会社とはどうもうまく関係を築けていない事をとても寂しく思っているが。
本当に一生懸命本気で仕事していた時の工場長に後押ししてもらって、その後の作業中になんだか涙が浮かんで。
本当に素晴らしい記事を書いて頂き、沢山の方に応援していただいた。
さあ、がんばって行ってこよう。
2014年1月21日火曜日
2014年1月20日月曜日
湘南凱旋 旭川家具展
初の個展を故郷 茅ヶ崎で開催します。
2014年2月1日(土)から9日(日)
okeba gallery &shop
神奈川県茅ケ崎市香川7−10−7 熊沢酒造敷地内
平日 11:00〜17:00 土日祝 11:00〜18:00
TEL 090 2249 6112 (ギャラリー専用)
http://www.kumazawa.jp/okeba/
また、会期中に「暮らしの教室」でお話をさせて頂く機会も頂きました。
ギャラリートーク
日時 2月5日(水) 13:00〜14:00
場所 okeba gallery&shop
定員 10名
料金 200円 (旭川、もしくは北海道のお土産付き)
高校卒業後18歳で聖地旭川に家具修行の為に渡って苦節15年、いよいよ念願の初の個展を故郷 茅ヶ崎で開催します。
ギャラリーは140年以上続く湘南最後の酒蔵 熊沢酒造さんの敷地内にあり、とても素敵なギャラリーです。敷地内のレストランでは「湘南ビール」を楽しむ事もできます。歴史を感じさせる奥深い雰囲気の酒蔵敷地内はまるで異世界のようで本当に素敵なので、レストランでのお食事とも合わせてぜひお越し下さい。
また、蔵元と私は同じ中学校の同窓生でもあり、スタッフの日下は大学時代にレストラン「MOKICHI」でアルバイトをしていたという縁もあります。
また、旭川の訓練校の同期で藤沢出身の千葉 章弘さんの作品も展示します。
千葉さんはクラフト(小物)の作家で、しかも絵本作家でもあります。
子供向けのクラフト作品を展示します。
展示会期間中は全日程在廊します。
展示時間外でしたら、ご自宅まで伺って提案させて頂く事も出来ますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
GAUZY CALM WORKSは受注生産なので基本的に展示品は販売しません。寸法などをお客様に合わせて、新たに製作致します。
多くの方のご来場をお待ちしています。
2014年2月1日(土)から9日(日)
okeba gallery &shop
神奈川県茅ケ崎市香川7−10−7 熊沢酒造敷地内
平日 11:00〜17:00 土日祝 11:00〜18:00
TEL 090 2249 6112 (ギャラリー専用)
http://www.kumazawa.jp/okeba/
また、会期中に「暮らしの教室」でお話をさせて頂く機会も頂きました。
ギャラリートーク
日時 2月5日(水) 13:00〜14:00
場所 okeba gallery&shop
定員 10名
料金 200円 (旭川、もしくは北海道のお土産付き)
高校卒業後18歳で聖地旭川に家具修行の為に渡って苦節15年、いよいよ念願の初の個展を故郷 茅ヶ崎で開催します。
ギャラリーは140年以上続く湘南最後の酒蔵 熊沢酒造さんの敷地内にあり、とても素敵なギャラリーです。敷地内のレストランでは「湘南ビール」を楽しむ事もできます。歴史を感じさせる奥深い雰囲気の酒蔵敷地内はまるで異世界のようで本当に素敵なので、レストランでのお食事とも合わせてぜひお越し下さい。
また、蔵元と私は同じ中学校の同窓生でもあり、スタッフの日下は大学時代にレストラン「MOKICHI」でアルバイトをしていたという縁もあります。
また、旭川の訓練校の同期で藤沢出身の千葉 章弘さんの作品も展示します。
千葉さんはクラフト(小物)の作家で、しかも絵本作家でもあります。
子供向けのクラフト作品を展示します。
展示会期間中は全日程在廊します。
展示時間外でしたら、ご自宅まで伺って提案させて頂く事も出来ますのでお気軽にお問い合わせ下さい。
GAUZY CALM WORKSは受注生産なので基本的に展示品は販売しません。寸法などをお客様に合わせて、新たに製作致します。
多くの方のご来場をお待ちしています。
2014年1月15日水曜日
活気
なんだか活気が出て。
なかなか10度にもならないくらいに寒いけど。
なかなか10度にもならないくらいに寒いけど。
そしてやっぱり早い。
もともといつも一緒にいたわけだけど。
改めて同じ組織という連帯感の中での仕事。
工場長に就任した原くん。
やはりうまいし早い。
外に出たり打ち合わせしたり。見積もりしたりなんだりしてると、仕事ははかどらないし、なにより集中できないもの。
今はまだ仕事の流れも慣れないけれど。
うまく流れ出したら爆発できるような気がする。
油断すれば不安に飲み込まれそうな程だけど、自分たちの未来が楽しみでもある。
2014年1月11日土曜日
設計、モックアップ
同業の他の会社からの依頼で。
椅子の特注なんて、なかなかやるところは無いから。
こんな絵が届いて。
わずか数脚。とにかく最短時間でこなさなければ、喰ってはいけない。
手描きで。
椅子は最近はほとんど手描き。
さあいよいよ。
いつもの原寸モデル製作。
座はあったものをとりあえずのせてイメージを。
ずいぶんと高い座。
こんなに高いと、確かに既製品で探す事は難しいと思う。
だからやっぱり、特注という事になる。
朝から書いて夜にはここまで。
図面書いて寸法拾って、材料削りだして加工して組み立てて、一応座れるから面を取って。だいたい外さないけど、座り心地の確認も。
楽しいけど、のんびりしてたら破産する。
スピードこそ職人が生き抜くために必要な武器だ。
椅子の特注なんて、なかなかやるところは無いから。
こんな絵が届いて。
わずか数脚。とにかく最短時間でこなさなければ、喰ってはいけない。
手描きで。
椅子は最近はほとんど手描き。
さあいよいよ。
いつもの原寸モデル製作。
座はあったものをとりあえずのせてイメージを。
ずいぶんと高い座。
こんなに高いと、確かに既製品で探す事は難しいと思う。
だからやっぱり、特注という事になる。
朝から書いて夜にはここまで。
図面書いて寸法拾って、材料削りだして加工して組み立てて、一応座れるから面を取って。だいたい外さないけど、座り心地の確認も。
楽しいけど、のんびりしてたら破産する。
スピードこそ職人が生き抜くために必要な武器だ。
2014年1月8日水曜日
正月休み
正月は、少しゆっくりと。
年内は雪が全然少なかったけど。
年を越したらどっかりと。
結局、帳尻が合うようになっている。
双子の子供たち。
雪でも寒くても、もう元気に楽しそうに。
しかし雪かきがはかどらない。
そして結局、僕が二人を乗せて近所の公園に。
ブランコもだいぶ埋まって。
チビたちは軽いからか歩き回れるけど、僕は踏み抜いて膝よりも深く埋まってしまうから歩けない。
沢山遊んで。可愛いな、娘たち。
年末に、旭川家具の一番大きな会社の創業者の方に飲みに連れて行ってもらって。
僕は雑誌で見かけた上遠野徹という建築家の自邸がとても好きなのだけど、その方のご自宅も上遠野設計だと聞いて、ご自宅に伺いたいとお願いしたのだが。
年明けにご自宅に招待して頂いた。
いろいろ刺激を受けて、でも今の時点では事業の継続が精一杯で。
頭が痛くなるほどの刺激、少しずつ消化していきたい。
業界の巨人に応援して頂いて、とにかく自信を持って今年も頑張りたい。
年内は雪が全然少なかったけど。
年を越したらどっかりと。
結局、帳尻が合うようになっている。
双子の子供たち。
雪でも寒くても、もう元気に楽しそうに。
しかし雪かきがはかどらない。
そして結局、僕が二人を乗せて近所の公園に。
ブランコもだいぶ埋まって。
チビたちは軽いからか歩き回れるけど、僕は踏み抜いて膝よりも深く埋まってしまうから歩けない。
沢山遊んで。可愛いな、娘たち。
年末に、旭川家具の一番大きな会社の創業者の方に飲みに連れて行ってもらって。
僕は雑誌で見かけた上遠野徹という建築家の自邸がとても好きなのだけど、その方のご自宅も上遠野設計だと聞いて、ご自宅に伺いたいとお願いしたのだが。
年明けにご自宅に招待して頂いた。
いろいろ刺激を受けて、でも今の時点では事業の継続が精一杯で。
頭が痛くなるほどの刺激、少しずつ消化していきたい。
業界の巨人に応援して頂いて、とにかく自信を持って今年も頑張りたい。
2014年1月5日日曜日
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